昨日の昼の事
職場の先輩からパソコンについての質問を受けた
「曲を短くしたり編集したりってできるんですか?」
年上なのに年上ぶらず、敬語なのにフレンドリーな話し方をして下さるこの先輩を、僕は凄く尊敬している
「ソフトがあればできますが…始めからそれができるソフトが入っているパソコンはおそらく無いかと…どうしたんですか?」
「1分30秒以内の曲を作りたいの」
実はこの先輩の娘さんは学校のクラブ活動で新体操をしている
なんでも競技の時にその「1分30秒」の曲をかけるらしいのだが(しかもインストルメンタル)そうそう「新体操に合う1分30秒」の曲などあるはずも無く、他のママさん達は自分達が好きな曲を切り貼りして使っているのだと言う
しかも、世間一般のママさんがパソコンと波形編集様のソフトを使いこなせる訳は無く、カセットテープに録音する際に一時停止や停止を駆使して「1分30秒の曲」を作るのだそうだ
そうして作った曲はどうしても、つぎはぎの所が不自然な「努力して作った曲」になってしまうという
「なるほど…確かにテープでは厳しいですね…」
「そうなの、だから簡単にできるのかと思って」
僕はこの先輩があまり機械が得意でない事を知っている
「1日・2日、時間を頂けるならやってみましょうか?ただ、ご期待に添えるかどうかは分かりませんが」
「本当に!?」
満面の笑み
実は僕は笑顔に弱い
使いたいと思っている元となる曲はあるそうなので、それをいかに編曲するか…
「始めは一気に盛り上がって、途中で静かになるんだけど最後にまた盛り上がるような感じが良いんですよ」
漠然とだが、自分が「こうしたらインパクトがあるな」と考えていた方向性と一致して安心する
次の日に元となる曲と、参考までに他の方が使っていた曲を持って来て下さることに
そしてどちらとも無く、手洗いDVDで使用した楽曲が全て僕が作った話しとなり…
「他にも作ってみますか?」
「本当に!?ちょっと、普通に演技した後で、『この曲体操の為だけに作ってもらったオリジナルなの~』って言ったら凄くない!?」
お世辞だとしてもここまで喜んで貰えるとは思ってなかった
そういえば手洗いDVDの曲を聴いて下さった時も「凄い凄い」を連発して下さったのはこの先輩だ
「そんなそんな凄い曲はできないっすよ」
これは本心である
曲の良さ、悪さはリスナーの好みに左右される「多数決」であることを僕は知っている
だからこそ似通った曲ばかりが流通する
僕の好みと、この先輩の娘さんの好みが一致すれば良いのだが…
不安もあるが、楽しさも感じてしまう
大変そうながらも、ライブの無い寂しい日々をなんとか昇華して行けそうだ